3月11日(月)に退院したココモ。かかりつけの獣医さんの紹介で、完全紹介予約制の日本動物高度医療センター(JARMeC)で精密検査を受けることになりました。予約は翌日12日の朝一番。1週間ぐらいは待つと思っていたので、スムーズな手配に感謝です。
他に川崎本院、東京病院があります。
疑われる病気は3つ
まずは、問診をして、現状から考えられる病気の説明を受けます。
疑われる病気
・脳梗塞
・脳炎
・門脈体循環シャント(PSS)
CT検査やMRI検査に加え、脳炎を調べるためには、脳脊髄液検査が必要なんだとか。全身麻酔のリスクの説明も受け、午前中は麻酔不要の検査(約2時間)を行いました。午後からは、全身麻酔での詳しい検査。お迎え時間は18時。過去にも全身麻酔で手術などを受けたことが何度かあるものの、やっぱり不安でしたね。
いまさら先天性の病気が発覚!
18時、ココモはギリギリまで点滴。私は診察室でたくさんの画像を見ながら、検査結果を聞きました。MRI検査から、脳梗塞、脳炎ではないとのこと。CT検査の結果、PSSであることが分かりました。
正常な血液の流れは、上のイラスト(先生に書いてもらった)のように、門脈から肝臓を通り、大静脈へ流れます。
血液が肝臓を通らず、シャント(余分な血管)経由で大静脈に流れるそうです。肝臓は、代謝、解毒作用、胆汁の生成・分泌の働きを担っていますが、そこに血液が流れないと、肝臓が育たず、小さいです(小肝症)。食が細く、発育も悪いため、幼犬の頃にPSSだと分かることが多いそうです。
ココモの場合、シャントが門脈から横隔膜静脈に繋がっているそうです。隠れシャントとも呼ばれるそうですが、このシャントは呼吸の影響を受けることで(呼吸をすると横隔膜が上下して血管が押されて細くなる)、横隔膜静脈へ血液が流れず、肝臓へ戻り、大静脈へ流れます。今回は、何がきっかけか分かりませんが、肝臓を経由せずに、横隔膜静脈へ血液が流れてしまったそうです。(大まかには合ってると思いますが、私の頭の中の理解なので、もしかして微妙に違ってたら、すみません。)
このタイプのPSSは、肝臓の機能を十分に維持できるぐらいの血液が肝臓へ流れるため、典型的な症状が出ることがないまま成犬になることがあります。血液検査をしても、特に問題は見られません。まさにココモのこと!毎年、健康診断をしていますが、体の大きさも標準的ですし、血液の値も肝臓の大きさも特に指摘を受けたことがありません。
また、このタイプのシニア犬は、症状が出ても高齢かな?って見過ごされたり、すでに他の病気で亡くなっていたり。それに、PSSかどうか調べるためには、高額な検査費用が必要ですから、経済的な問題もあります。
今後の治療
PSS以外にも、突発性前提障害の可能性も否定はできないみたいですが、まずはPSSの治療を優先するそうです。完治させるなら外科的治療になります。しかし、13歳という年齢での手術を考えると、内科的治療が最善です。処方食に切り替え、薬とサプリメントを摂取させることになりました。
サプリは、ヴェルキュア(Liv)です。かかりつけの獣医さん経由で買いました。
ほぼ同じ成分のベジタブルサポートでも良いそうです。肝臓に問題をかかえている子におすすめです。
おわりに
肝性脳症で緊急入院して精密検査まで、あっという間の1週間。先天性の病気が見つかるという想定外の出来事でしたが、見方を変えれば、持病があるのに今まで特に問題なく過ごせたのは、かなりの幸運&強運です。(病院の帰り道の写真です。)
今は、処方食や薬、サプリのおかげで、見た目は以前と変わりなく元気に過ごしています。無事13歳の誕生日(近所で買ったケーキでお祝い!)も迎えることができて、嬉しい限り。これからは、もっともっと、ゆっくり歳を取っていって欲しいです。
コメントをどうぞ!
ココモ、長い検査お疲れ様!
そして病名がきちんと把握できて何よりでした。
シニアになって先天性の病気を発症(発症で正しいかしら?キャリアだった、ということですもんね)するのは驚きと共に、今まで元気に過ごしてきて、ある意味、幸運ですよね。
うちも毎年健康診断をしていますが、やはり定期検診は大事だなと改めて思いました。
ワンコ達には、ほんとゆっくり歳を取って欲しいですよね。
お返事が遅くなりました。
そうなんです、キャリアでした。ここまで何も症状が出ることなく13歳になったのは、すごいことです。
本当に定期検診は大事です。犬は痛みに強いですし、痛くても痛い!って言いませんしね。